04/08 全てを照らす光

存在する全てのものに降り注ぐ

全てのものの上に輝く

ボクの声が届くはずもない場所

ふいに君は降りてきた

手を伸ばせば届く距離

触れたいと思った

今だけはボクだけのものだと思った

近づくボクと離れる君

届くと思った距離は一瞬にして遙か遠く

君に包まれたと思ったのは全て錯覚

届くはずがない

ボクだけの傍に居るのは叶わない

あたたかさを確かに感じるのに

触れられない距離が悲しい

たくさんの中の一人だと

自覚したくはなかった

04/08 優しい貴方の夢を見る

痛みを伴う夢

毎夜刻まれる苦しみ



あなたの愛おしげな眼差し

優しい愛撫

愛の口づけ


全てあの人へと捧げる



現実でわたしのものだったもの全て

夢では誰かのもの


こんなに近くにいるのに

何度も名前を呼んだ

見たくないのに目を背けられない出来事に

届かぬ声で叫び続ける


今向けられた優しさが

わたしのものなのか

あの人のものなのか



毎夜与えられる苦痛は

心に巣食い毒を撒く

少しずつわたしを蝕む



痛みを感じなくなるまで続く夢


わたしが壊れる

その時まで

02/22 涙

音をたてて崩れ落ちる世界

全ての終わりが近づく

壊れゆく自分の最期に見た光景

愛しい人

自分が最期まで感じていたのは

愛しい人の事だけ

流れる紅も

狂うほどの痛みも

薄れゆく意識の中

愛しい人がくれたモノ

目から落ちる雫は

幸せのカケラ

02/22 夢

夢を見た

愛しい人と手を繋ぎ
肩を並べて歩き
笑いあう

居心地の良い場所
暖かな場所

全てが夢だった

目が覚めると
薄暗く閉め切られた部屋

そこに独りきり

現実は誰もいない
心まで凍てつくような寒い場所

夢から覚める時
幸せ過ぎる夢との差に耐え切れなくなる

夢を望む

永遠に目の覚めない世界を

02/03 狂

不安に囚われてしまった君に
どうすれば愛してもらえるのだろうか

ボクの中身を全て見せようか
鋭い刃で切りつけて、ボクの中身の全てを

君を想って大きく脈打つボクの心臓を贈るよ
ずっと君の掌の上で君だけに包まれているよ

不安はボクが少しでも無くしてあげたい


君以外触れられないように両腕を

何処へも行かないように両足を

心に焼き付けた君以外を見ないように両目を

誰とも言葉を交わさないように声と両耳を

最後に

君の事以外を考えないように頭を貫こう


この姿なら、君はボクを愛してくれるだろうか…